株式会社キノックス

きのこの雑学・ひらたけの雑学

ひらたけのヘルシーメモ

「ひらたけ」はヒラタケ属の代表的なきのこで、「オイスターマッシュルーム」として世界的にも人気があり、機能性に関する研究も古くから行われております。大変美味なきのこなのではありますが、最近では「ぶなしめじ」が生産の主流となってしまったことから、生産量は激減傾向にあります。
 「ひらたけ」の機能性に関しては、ラットを使用した実験において、餌と混ぜて食べさせることにより、血液や肝臓のコレスレロール値が低下することが確認されています。有効成分はまだ特定されておりませんが、アルコール抽出物のみならず、抽出残渣にも効果が認められております。また、「ひらたけ」から単離されたレクチンには、抗腫瘍作用が確認されており、マウスの実験においては肝がんや肉腫に対して強い抑制作用が認められています。更には、「ひらたけ」のレクチンの中にはラットの食欲を抑制する成分も見つかっていることから、ダイエット効果も期待できそうです。生産量が減少傾向にある「ひらたけ」ですが、メタボリックシンドロームとして肥満などが問題視されるようになって来ている現代社会において、美味しさと機能性の両面から、今一度消費を見直したいきのこです。
 「ひらたけ」に限ったことではありませんが、きのこを美味しく食べる「裏ワザ」を紹介しましょう。それは、きのこを調理の前に生のまま冷凍庫で凍らせてから使用することです。きのこ類は、家庭用の冷凍庫(-15℃)で緩慢凍結して、氷結晶により組織へ均一に損傷を与えてから、凍ったまま加熱調理することで、きのこの旨味成分であるグアニル酸(核酸系の旨味成分)の量が多くなることが判明(加熱し過ぎに注意)しております。保存法としても利用できる一石二鳥の方法であることから、是非活用したいものです。