たもぎたけの空調栽培・ビン栽培法
【たもぎたけ】たもぎたけは鮮やかな黄色をしたきれいなきのこで、β‐グルカンの含有量が多いことから、機能性の面で注目されるようになって来ております。人工栽培のきのこ類の中では、栽培サイクルの最も短いきのこで(1サイクル30日間)、発生温度帯も幅が広いことから、省エネ施設栽培の可能なきのこであります。
◆たもぎたけの詳しい情報◆
品種
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培養日数
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特長
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販売品目
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東北T86号(中生)
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20日間
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鮮黄色、中肉、穀紛臭中程度 |
種菌850cc
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※当社で取り扱っておりますその他のきのこの品種に関しては、
こちらを御覧ください。
通常の長木(90~100cm)を使用した栽培方法も十分可能であるが、ここでは比較的榾化が早く、1本当たりの収穫率も大きい短木栽培について説明する。
1、培地調製
・堆積したスギオガコを使用し、栄養源としては、フスマ:米ヌカ:ネオビタスHM=9:9 :2(重量比)の割合で合計20重量%となるように添加する。(1ビン当たりの栄養源の添加量は100g/850cc)
・含水率は、65~66%に調整する。
2、充填
・培地の充填量は、850ccブロービンに480~500g(内容量)となるように充填する。
・充填の高さは、種菌を接種後にキャップとの間に5mm以上の空隙が出来るように填圧の高さを調節する。
3、殺菌
・常圧殺菌は、培地内温度が98℃以上になってから、4時間継続する。
・高圧殺菌は、培地内温度が120℃に達してから、60分間(有効殺菌時間)保持する。
釜温度を目安とする場合には、90分間(850ccビン)の保持を実施する。
4、放冷
・必ずクリーンな環境下で、培地温度が20℃以下となるまで冷却する。常圧殺菌釜の場合には、培地の急冷に特に留意する。
・戻り空気による吸い込み汚染には注意が必要である。
5、接種
・種菌の接種量は1ビン当たり約10ccを目安とし、850cc種菌ビン1本当たりで90本程度に接種する。
・接種作業は無菌操作に徹して、スピーディーに行う。
6、培養管理
・温度は、20~23℃で培養を行う。(ビン間温度を26℃以上にしない)
培養管理はビン間温度と室内との温度較差に留意し、ビン間温度での管理を基本とする。
・湿度は、65~75%で管理する。
・CO2濃度は、3,000ppm以下で管理する。
・照度は、極力暗黒培養で管理する。(点検時以外は照明不要)
・期間は、15~20日間。(菌糸蔓延次第、発生操作へ移行する)
7、菌掻き
・発芽の同調化を図る目的で、必ずブッ掻き法による菌掻きを実施する。
・菌掻き後は、2~3時間の注水処理を行う。ただし、菌床への注水操作は、高温となるような場所を避けて管理する。
・菌掻き機は、作業の都度必ず清掃と消毒を心掛け、専用の部屋を設けて実施する。(掻き出し作業との混同を避ける)
8、芽出し管理
・温度は、18~20℃で管理する。
・湿度は、90%以上で管理し、乾燥に注意する。
・CO2濃度は、2,000ppm以下で管理する。
・照度は、200Lux程度で、昼間のみの点灯管理とする。
・期間は、4~5日間で、倒立状態で管理する。(被覆芽出しも可能)
※芽出し温度は25℃以上でも可能であるが、生育時の菌床の罹病や害虫被害等を考慮し、18~20℃で管理する。
9、生育管理
・温度は、14~28℃での範囲で生育が可能である。(理想の管理温度は16~20℃)
・湿度は、85~95%で管理する。(高温時は出来るだけ「乾/湿」の湿度較差を大きくつけて管理する)
・CO2濃度は、1,000ppm以下で管理する。
ひらたけ同様、CO2濃度には敏感なきのこであることから、換気管理には充分に留意する。
・照度は、50~500Luxで、昼間のみの点灯管理とする。
・期間は、発芽確認後に正立状態へ戻し、4~5日間継続して管理する。
10、収穫
・菌傘が凹型になる前の8分開き(菌傘の大きさ2~3cm)を目安に、株ごと収穫する。
・菌掻き後から7~10日目で収穫が可能となる。(生育温度により収穫日数は異なる)
・1ビン当たりの発生量は、100~150gの収穫が可能である。