きのこの詳しい情報【ぶなしめじ】きのこの品種 古くから食用として親しまれてきた美味しいきのこ類を主体に人工栽培化に向けた研究を行ってきた成果として、現在11種類の野生きのこ種菌を提供いたしております。いずれのきのこにおいても健康維持のための機能性を有していることが判明して来ていることから、これからの消費の伸びが期待されるきのこであります。 【ぶなしめじ】 ■販売品目:種駒 原木栽培用 Hypsizygus marmoreus (Peck) Bigelow ぶなしめじは、自然界ではブナの枯れ木や倒木から発生するキシメジ科シロタモギタケ属のきのこで、傘色は類白色~淡褐灰色、表面頂部に大理石模様を有することが大きな特徴である。味は淡白で、本来は旨みと共に多少の苦味を有してはいるが、大変に歯ごたえがあって美味しいきのこである。 従来、ぶなしめじは「しろたもぎたけ」の別名とされていたが、両者は別種のきのこであるとのSingerや長沢らの指摘を受け(1986年)、現在では種苗法においても「しろたもぎたけ」とは別種として扱われるようになっている。両者はいずれもキシメジ科シロタモギタケ属のきのこであるが、ぶなしめじ(Hypsizygus marmoreus)には傘表面に斑紋があり、肉質は堅くてもろくて、無性胞子を形成するのに対し、一方の「しろたもぎたけ(H. ulmarius)」は、傘に斑紋がなく、肉質は丈夫で弾力に富み、無性胞子を形成しないことなどで区別される。それゆえ、現在人工栽培されている品種は、一時「しろたもぎたけ」と呼ばれたこともあったが、今では正式に「ぶなしめじ」と同定されている。 本格的に人工栽培されるようになった1978年頃は、形状や食味が菌根菌のホンシメジ(Lyophyllum shimeji)に似ていることから、「ホンシメジ」の商品名で販売されたことで、消費者の混乱を招く結果となってしまった。本来「シメジ」と言えは、野生の「ホンシメジ」を指すが、ぶなしめじよりも栽培の歴史の古い「ひらたけ」において、既に産地名を付けて「○○シメジ」として販売されていたことから、その差別化を図る意味で長野県産のぶなしめじが「やまびこほんしめじ」の商標名で大量に流通するようになったのである。その結果、ぶなしめじの歯ごたえの良さと日持ちの良さ、更にはネーミング効果もあって、「ひらたけ」市場を一気に席巻し、「シメジ」と言えば、ぶなしめじと言われるまでに生産量が急増してしまったのである。しかし、天然の「ホンシメジ」と誤解を招くような名称であったことから、消費者団体から名称詐称の指摘を受けたことや品質表示の適正化に関するJAS法の改正を機会に、分類学的特性に基づいた現在の和名(商品名)が採用されるようになったと言う、正に名前が2転、3転した経緯を持つきのこなのである。 近年、ぶなしめじについてもその薬効がいろいろ研究されるようになったことから、制ガン効果などの抗腫瘍作用をはじめ、老化防止などの抗酸化作用や抗アレルギー作用などの様々な健康維持機能を有することが解明されて来ており、機能性の面からも今後の消費の伸びが期待される。 ◁戻る
古くから食用として親しまれてきた美味しいきのこ類を主体に人工栽培化に向けた研究を行ってきた成果として、現在11種類の野生きのこ種菌を提供いたしております。いずれのきのこにおいても健康維持のための機能性を有していることが判明して来ていることから、これからの消費の伸びが期待されるきのこであります。
【ぶなしめじ】
■販売品目:種駒 原木栽培用
Hypsizygus marmoreus (Peck) Bigelow
ぶなしめじは、自然界ではブナの枯れ木や倒木から発生するキシメジ科シロタモギタケ属のきのこで、傘色は類白色~淡褐灰色、表面頂部に大理石模様を有することが大きな特徴である。味は淡白で、本来は旨みと共に多少の苦味を有してはいるが、大変に歯ごたえがあって美味しいきのこである。
従来、ぶなしめじは「しろたもぎたけ」の別名とされていたが、両者は別種のきのこであるとのSingerや長沢らの指摘を受け(1986年)、現在では種苗法においても「しろたもぎたけ」とは別種として扱われるようになっている。両者はいずれもキシメジ科シロタモギタケ属のきのこであるが、ぶなしめじ(Hypsizygus marmoreus)には傘表面に斑紋があり、肉質は堅くてもろくて、無性胞子を形成するのに対し、一方の「しろたもぎたけ(H. ulmarius)」は、傘に斑紋がなく、肉質は丈夫で弾力に富み、無性胞子を形成しないことなどで区別される。それゆえ、現在人工栽培されている品種は、一時「しろたもぎたけ」と呼ばれたこともあったが、今では正式に「ぶなしめじ」と同定されている。
本格的に人工栽培されるようになった1978年頃は、形状や食味が菌根菌のホンシメジ(Lyophyllum shimeji)に似ていることから、「ホンシメジ」の商品名で販売されたことで、消費者の混乱を招く結果となってしまった。本来「シメジ」と言えは、野生の「ホンシメジ」を指すが、ぶなしめじよりも栽培の歴史の古い「ひらたけ」において、既に産地名を付けて「○○シメジ」として販売されていたことから、その差別化を図る意味で長野県産のぶなしめじが「やまびこほんしめじ」の商標名で大量に流通するようになったのである。その結果、ぶなしめじの歯ごたえの良さと日持ちの良さ、更にはネーミング効果もあって、「ひらたけ」市場を一気に席巻し、「シメジ」と言えば、ぶなしめじと言われるまでに生産量が急増してしまったのである。しかし、天然の「ホンシメジ」と誤解を招くような名称であったことから、消費者団体から名称詐称の指摘を受けたことや品質表示の適正化に関するJAS法の改正を機会に、分類学的特性に基づいた現在の和名(商品名)が採用されるようになったと言う、正に名前が2転、3転した経緯を持つきのこなのである。
近年、ぶなしめじについてもその薬効がいろいろ研究されるようになったことから、制ガン効果などの抗腫瘍作用をはじめ、老化防止などの抗酸化作用や抗アレルギー作用などの様々な健康維持機能を有することが解明されて来ており、機能性の面からも今後の消費の伸びが期待される。