株式会社キノックス

きのこの雑学・はたけしめじの雑学

はたけしめじのヘルシーメモ

「はたけしめじ」は北半球の温帯に広く分布するきのこで、秋に林内や公園、人家の周辺や畑などの身近な環境に群生する、ホンシメジ型の美味しいきのこです。「香りマツタケ、味シメジ」と言われたホンシメジに近縁で、シャキシャキとした歯応えが特徴であり、バーク堆肥や針葉樹のオガコを用いて栽培されています。最近の研究では、下記に示すような様々な機能性のあることが解明されてきていることから、薬効面でも注目されるようになっております。
(はたけしめじの主な効用)
1)免疫賦活・抗腫瘍作用
 はたけしめじ子実体の熱水抽出物からイオン交換とゲルろ過により多糖類を分離し、ガン皮下移植マウスを用いてこれら多糖類の腹腔内投与による腫瘍抑制率を調査した結果、高分子多糖類のβ-1,3グルカンおよびβ-1,6グルカンが高い抑制率を示したことが報告されています。
2)血圧降下作用
 はたけしめじ子実体の冷水、熱水、およびエタノールのいずれの抽出物が、肝臓で作られるアンジオテンシンIからアンジオテンシンIIに変換される際に働くアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害することが判明しています。アンジオテンシンIIの働きで血圧が上昇することから、このACEの活性を阻害することで血圧の上昇を防ぐ効果が期待されます。
3)抗糖尿病作用
 はたけしめじの水抽出物を経口投与することにより、糖尿病モデルマウスの血糖値ならびに血清インスリンの濃度を低下させることが報告されています。
4)コレステロール降下作用
 はたけしめじの子実体および熱水抽出物を添加した飼料をラットに投与することにより、血清中の総コレステロール値が低下することが報告されています。