きのこの雑学・しいたけの雑学
  なめこの栽培相談


Q9:ナラ枯れの被害木はしいたけ栽培に使用できますか?

「ナラ枯れ」と言うのは、体長5mm程度のカシノナガキクイムシという南方系の昆虫が「Raffaelea quercivoria」と呼ばれる「病原菌」を伝播してナラ類やカシ類などの健全なブナ科の樹木が集団で枯死してしまう樹病被害のことです。この病原菌にはまだ正式な和名がないことから、通称「ナラ菌」と呼ばれており、ナラタケとの関連を連想してしまいますが、キノコとは無関係の「カビ」の仲間なのです。ナラ枯れの被害拡大は、地球温暖化が大きく影響していると言われており、これまでは京都や兵庫など西日本の日本海側、さらには新潟や秋田、山形など日本海側に被害が集中していましたが、近年では宮城県でも発生が確認されるようになり、全国的に被害が拡大しています。カシノナガキクイムシは、ナラ菌と共生する「酵母」を食料(餌)としていると言われています。ナラ枯れ被害木によるしいたけ栽培については、以下のような研究報告がなされています。
・ナラ菌は、しいたけ菌糸の伸長に悪影響を及ぼさない。
・ナラ菌は木材腐朽力がしいたけの1/10程度と弱い。
・ナラ菌が生息していてもしいたけ菌糸の生長に影響しない。
・原木栽培においては、しいたけとナラ菌は「帯線」を形成する。
・帯線を形成した榾木は、榾付率が低下して収量が減少する。
・被害木を11月までの通常より早期の植菌を実施することで、榾付率を高めることが可能である。
よって、しいたけ原木栽培に関しては、通常よりも植菌時期を早めることで、枯死木の利用が可能であると言われています。因みに、菌床栽培では殺菌処理を行うことから、枯死木はすべてのきのこの栽培に利用可能です。
ただし、枯死木からはカシノナガキクイムシは飛散して居なくなったように見えても、内部に入り込んだまま残存している可能性もあることから、被害木の移動を避けて、被害地域内での使用に留めるようにすべきとの指摘もありますので、原木として使用する場合には取り扱いに注意が必要です。





 


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